校長室より
校長室花暦⑦
台風からの風雨が心配される中、華道部さんから素敵な作品が届きました。
(今回の花材)
キク(写真「黄色の花」)とシャクヤク(写真「ピンクの花」は以前の花暦で触れました。振り返ってお読みいただけるとうれしいです。今回のシャクヤクはつぼみもありますので、今後開花の様子も観賞できるので楽しみです。
ナンテン(南天 写真「緑の葉」)
「南天のど飴」という咳止めに効果があるのど飴の名前が有名です。冬に付く赤い実に咳止め効果のある成分が含まれ、雪が降ると雪ウサギを作り、耳は南天の葉、目は南天の実を付けて遊んだという人もいるのではないでしょうか。ナンテンは「難転=難を転ずる」ことにも通じるため、縁起の良い木として古くから庭木として親しまれ、「福をなす」、「良い家庭」といった花言葉が付けられています。暗いニュースも多い昨今ですが、世の中が少しでも良くなるといいですね。
校長室花暦⑥
6月半ばにして真夏のような暑さが続く中、華道部さんから一服の清涼剤のような作品が届きました。
(今回の花材)
ケイトウ(写真「ピンクの花」)とツツジ(写真「緑の枝」)は、以前の花暦で触れました。振り返ってお読みいただけるとうれしいです。
ミヤコワスレ(写真「白い花」)
ミヤコワスレ(都忘れ)は、悲しい伝説を由来とした「哀愁」の花言葉で有名なキク科の多年草です。本種ミヤマヨメナ(深山嫁菜 )は、日本の本州などの野山に生息し純白の花を開花させます。愛らしいピンクの花は浜乙女や桃山という種類として知られています。紫色の江戸紫や白色の瀬戸の花嫁などの品種があり、薄青紫や赤の花を咲かせる種類もあります。ミヤコワスレの和名の由来は、鎌倉時代の順徳天皇の伝説まで遡ります。順徳天皇は鎌倉時代の第84代天皇で、鎌倉幕府打倒のため父である後鳥羽上皇と共に承久の乱を発起し大敗して佐渡に流刑され生涯を終えました。順徳天皇は、都の御所でも天皇家を象徴する白い小菊を愛でていたと伝承されています。都を偲ぶ順徳天皇は、佐渡に咲いていた可愛らしい花を眺め、都への思いを忘れようと和歌を詠んだという伝説があります。ミヤコワスレの和名は、その伝説から名付けられたとされています。
そしてなんと、ミヤコワスレは私の妻の誕生花でもあります。夫婦そろって誕生花を送っていただけるとは…。本当に感激です。
校長室花暦⑤
体育祭が雨で延期となりました。予備日が翌日に迫る中、再びの雨模様…。そんな憂鬱な気分を忘れさせてくれる華道部さんからの素晴らしい作品が届きました。
(今回の花材)
・マサキ(柾 写真「緑の葉」)
日本全国で自生している常緑低木です。海岸近くにも多く自生して塩害にも強く、排気ガスにも比較的強いことから、生け垣によく利用されます。 葉は縁がのこぎり状のギザギザが入った楕円形で厚みと光沢のあるところが特徴的です。6~7月に直径5mm程の小さい花を咲かせます。葉が厚いので手厚くもてなすことを連想して「厚遇」、 常緑樹で年中きれいでおだやかな葉がつくために「円満」 の花言葉がつけられています。
・小菊(写真「黄色の花」)
菊というとお墓参りの花のイメージがありますが、菊が仏花になるのには理由があります。現在はあまり一般的ではなくなりましたが、9月9日は重陽(ちょうよう)の節句です。重陽、つまり陰陽の「陽」である奇数が最大限に重なった日が9月9日ですが、陰陽思想では陰と陽のどちらに強く片寄ることはよくないと考えられたため、気を付けるべき日とされ、邪気祓いの祭りが行われました。その際に、強い香りが邪気を祓うと考えられた菊の花が供えられ、特に黄色の菊は「長寿と幸福」の花言葉がつけられています。
・シャクヤク(芍薬 写真「ピンクの花」)
花名のシャクヤクは「姿がしなやかで優しい様」を意味する「綽約(しゃくやく)」に由来するともいわれます。諸説ありますが、夕方には花を閉じてしまうことから、「恥じらい」や「はにかみ」の花言葉がつけられています。また、古来より女性の美しさを形容する言葉として「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という表現があります。美しい女性の立ち姿、座る姿、歩く姿を花にたとえた言葉です。
校長室花暦④
中間考査が終わり、部活動も再開し、華道部さんから素敵な作品が届きました。
(今回の花材)
・ネギボウズ(写真「紫の花」)
通常の白いネギボウズは知られていますが、今回のような色のつく種類のものは生け花やフラワーアレンジメントでよく利用されるそうです。丸くてふわっとした外見から「愛嬌」「微笑」などの花言葉があります。
・アルストロメリア(写真「ピンクの花」)
和名を「百合水仙(ユリズイセン)」といい、種類により様々な色を持っています。ピンクのアルストロメリアの 花言葉は「気配り」です。
・ドラセナ(写真「濃赤の葉」)
「幸福の木」の名で知られるドラセナですが、今回はその色から「ドラセナカプチーノ」かと思われます。別名の通り、花言葉は「幸福」です。
・ケイトウ(写真「オレンジの花」)
漢字で「鶏頭」と書くように、雄鶏のトサカのような外見から、赤のケイトウがよく知られていますが、種類により様々な色を持っています。オレンジのケイトウの花言葉は「陽気」「親しみ」です。そして、なんと!ケイトウは、私の誕生日の誕生花でもあります!
誕生日が夏休みと重なり、家族以外にめったに祝ってもらえないさびしい身に思わぬプレゼント!校長室でひそかにうれし涙の校長です。
校長室花暦③
華道部の生徒さんから校長室にお花が届きました。
今回の花材は
・雷電木(別名ナナカマド)
その枝張りの良さから生け花の花材として人気だそうです。別名のナナカマドは「七回かまどに入れても燃えないく
らい堅い」ことからつけられたそうです。5~7月に白い花が咲き、秋には赤い実をつける街路樹としても有名です。
・アイリス
アヤメ科の植物です。日本のアヤメやカキツバタ、ハナショウブなどもこの仲間です。アイリスの名前の由来は、
ギリシャ神話だそうです。全能の神ゼウスの妻であるヘラの従女、イリスという美しい女性にちなんでいます。
浮気癖のあるゼウスはイリスに何度も言い寄りましたが、イリスは誘いを断り続けます。後に、イリスは「自分をゼウ
スから引き離して欲しい」とヘラに伝えました。正直で美しい心を持ったイリスを賞賛したヘラは、イリスに神酒を3
滴ふりかけます。そのとき落ちた雫が、色鮮やかなアイリスの花になったと伝えられています。イリスは虹の女神です
が、これは花弁のつけ根にある模様にちなんでいるといわれています。
なお、紫のアイリスの花言葉は「知恵」「雄弁」。紫色のアイリスは賢いイメージの花言葉を持ちます。
(出典:https://magazine.cainz.com/article/51972)
生徒の皆さん、検定試験や、定期考査の前に街で紫のアイリスを探すといいことある(かも)。
・なでしこ
古文でもかわいらしい幼子のことを「撫でし子」と呼ぶようにかわいらしい小さな花です。いろいろと種類があるよ
うで、今回の花材は色や季節的に「ビジョナデシコ」かと思われます。花言葉は「純粋な愛情」「あなたは完璧」。今回
の作品も「完璧な作品」に仕上がっています。
校長室花暦②
今日は、まるで初夏を思わせる陽気に誘われて校長室の外へ。
正門入ってすぐの右手に「校章の由来」の碑があります。その碑の下の「芝桜」が満開です。
芝桜の花言葉は「合意」「一致」。たくさんの花が集まって咲く「団結力」が由来とのこと。
生徒の皆さんも、大切な友達や部活動の仲間と一緒に芝桜を鑑賞し、絆を深めてみてはいかがでしょうか。
また、職員玄関近くで見事に咲く下の画像の花。漢字で書くと「躑躅」ですが、皆さん読めますか。
正解は「つつじ」です。「躑躅」は「てきちょく」とも読み、足踏みしてあがくという意味があるそうです。
つつじには元々、「羊躑躅」という漢字が当てられていました。一部のつつじは有毒であり、それを食べた羊の苦しむ
様子がまるで「躑躅」しているようであることから、この漢字が使われるようになったと考えられています。
温帯に分布し、春から初夏にかけて鮮やかな色をした花を咲かせる躑躅。花が筒状になっていることから、つつじと
呼ばれるようになったといわれています。(出典:https://domani.shogakukan.co.jp/827518)
ここ最近の暑さで一足飛びに夏に突入かと思われましたが、春は確かに私たちの身近にあります。
校長室花暦①
華道部から校長室へ素敵なお花が届きました。
今回の花材は以下の3種です。
〇桜…花言葉は「精神の美」「優美な女性」など
〇小菊…花言葉は「高貴」「高尚」「信頼」など
〇カラー…花言葉は「華麗なる美」「乙女のしなやかさ」「清浄」など
まさに「清らかな心で高尚な華道の精神を学ぶ」部員の皆さんを表現した作品です。