やしなん生のリアル読書事情!(^^)!
「闇祓(やみはら)」
「闇祓」辻村深月・KADOKAWA
心の闇をふりまいていく「あいつら」をやっつけろ!
白黒で描かれた学ラン姿の高校生が何とも不気味。
「おもしろかった」と本を返しに来てくれた生徒にどんな話だったか聞いてみると「だんだん誰がおかしいのかわからなくなります」とのこと。読んでみると、その意味がよくわかりました。
この人絶対おかしい、感覚が狂ってる!と思っていたのに、実はちがう。
親切な人だと思っていたのが、実はちがう。
闇をふりまいて他の人の正常な感覚を奪い、おかしくしている人がいる。それが誰なのか突き止めていくのも面白い小説です。
最初はこういう人、身近にいるかも・・と思う程度の違和感ですが、周りの人はどんどんと取り返しのつかない精神状態に追い込まれていきます。ほんのちょっとの違和感にひそむ闇は、ただ事ではないのかもしれません。