高大連携による東萌短大の出張授業
6月20日(月)、3年生の選択科目「子どもの発達と保育」において、埼玉東萌短期大学の出張授業が行われました。
テーマは昨年と同様「絵本のちから」。
今年は高橋美枝学長先生と新井恵美子先生が担当してくださいました。
今回取り上げた絵本はエリック・カール作「はらぺこあおむし」。
生まれたてのあおむしが毎日おいしいものをたくさん食べて大きくなり、最後は美しい蝶になるという物語。
あおむしと自分とを重ねあわせた子どもに、大きくなって成長できることの希望と期待を与えてくれます。
魅力の一つは、食べたあとの穴がくりぬいてあったり、大きくなるにつれてページの幅が広がったりする仕掛け。
子どもは自分の指をあおむしに見立てて穴で遊んだりすることができます。
本であると同時におもちゃ感覚でも楽しんでほしい、というカールならではの絵本に込めた思いです。
また、鮮やかで大胆な色使いの絵も子どもの目を引きます。
少年時代を過ごしたドイツナチス政権下では表現が抑圧され、生活から色が消えていきました。
カールの色彩豊かな絵本には、自由と平和への願いが込められているのです。
——絵本には作者の人生をかけた思いが込められている。
書き手が自分の思いや願いを読者に伝えたい、ということに共感できます。
とても勉強になりました。
授業の最後には生徒たちは絵本の読み聞かせを実習しました。
将来実際に読み聞かせをするときは、作者の思いを理解しておくと、より子どもに伝わるものがあると思います。