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令和6年度 第2学期始業式 校長講話

 皆さんおはようございます。長い夏休みが終わり、今日から2学期が始まります。

 1学期の終業式でお願いしたことを覚えていますか。

 「日々進歩せよ」ということで、夏休みの目標を立て、その目標を達成するために毎日何をしたらよいか考えて実行しましょう、という内容でした。この夏休み、「自分はこんなところが進歩した」と言えることが一つでもあるとうれしいです。

 さて、この夏、パリオリンピックが行われました。こちらも1学期の終業式で話題に挙げた女子やり投げの北口榛花選手が金メダルを獲得するなど、日本勢は海外で開催されたオリンピックではいずれも最多となる金20個、総数45個のメダルを獲得しました。残念ながらメダルに手が届かなかったとしても、結果に関わらず、国を代表して奮闘した選手の皆様には心からの敬意を表したいと思います。

 今回のオリンピックを通じて生徒の皆さんに考えてほしいことがあります。それは「言葉」についてです。競技を終えた選手のインタビューの中で必ず語られたのが「日本の皆さんからの熱い声援が励みになりました」という内容でした。一方、問題となったのは、SNSに書き込まれた選手に対する誹謗中傷の言葉でした。

 選手への敬意を込めた応援の言葉と、選手を否定するだけの誹謗中傷の言葉。一方は選手を勇気づけ、一方は選手を失意のどん底にまで叩き落します。言葉には良くも悪くも大きな力があります。日頃、皆さんはこの言葉の力を意識して、相手に言葉を発していますか。相手を誹謗中傷する言葉を平気で投げつけていませんか。本人は何も考えず、軽い気持ちで発したとしても、誹謗中傷の言葉は相手を大きく傷つけます。夏休みが終わり、学校という場での集団生活が再び始まります。ここで改めて、自分が普段発している言葉を思い返してください。もしも、皆さんの中で誹謗中傷の言葉が口癖のようになってしまっている人がいたら、そのような言葉を相手に投げつけるのはやめてください。また、周囲に、誹謗中傷の言葉を発している人がいたら、「その言い方は良くないよ」と気づかせてください。

 ここまで、言葉の持つ悪い面をお話ししましたが、言葉の良い面についてもお話しします。「日々進歩せよ」。その進歩のために大きな力を発揮するのも言葉です。よく知られているのがメジャーリーガーの大谷翔平選手が高校時代に書き記していた「目標達成シート」です。大谷選手の当時の大きな夢である「ドラフト1位指名8球団」を3×3の9マスの中心に書き、周りの8マスにその夢をかなえるために必要な要素を書き込み、さらにその要素を達成するための具体的な目標を、それぞれ8つずつ記入しました。このようにやるべきことを言葉にして見えるように書くのも、進歩のための大きな力となります。興味を持った人は、「大谷翔平 目標シート」で検索してみてください。ちょっと真似するのは大変だな、と思った人は、2学期の目標をとりあえず書いて、自分の見えるところに置いておく。そこから始めてみてはいかがでしょうか。

 言葉を持つ人間だからこそ、その言葉を周囲との良好な関係を築くためや、自分の進歩のために使ってください。2学期も皆さんの日々の進歩を期待しています。