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令和6年度 第1学期終業式 校長講話

令和6年度 第1学期終業式 校長講話

  皆さんおはようございます。暑い日が続いています。体調は大丈夫でしょうか。本来であれば、1学期の終わりにあたり、皆さんの顔を見ながらお話ししたいところですが、暑さ対応ということでリモートでのお話とします。

 4月の始業式と入学式で皆さんにお話しした内容を覚えていますか。

「日々進歩せよ」

 コロナを乗り越え、当たり前のことが当たり前にできる普通の日常生活が戻った今だからこそ、1日1日を充実させ、日々進歩してほしい。という内容でした。4月の自分と今の自分を比べてどうですか。「こんなことができるようになった」と胸を張って言えることが一つでもあるとうれしいです。

 さて、「進歩」という視点で今日は、今月26日から開幕するパリオリンピックに「陸上競技やり投」で出場する北口榛花選手のお話をします。北口選手といえば昨年の世界陸上で日本女子の投擲種目史上初の金メダリストとなり、パリオリンピックでも活躍が期待される選手です。この北口選手、小中学校時代はバドミントンと競泳に打ち込み、高校入学後の2013年にやり投を始めたそうです。高校1年生の初めての大会での記録は34m13と当時の高校ランキングでは486位の記録でした。そしてそれから10年後の昨年2023年、北口選手が投げた日本記録は67m38で、シーズン世界1位。10年をかけて約2倍の距離を投げるまでになり、世界の金メダリストになりました。まさに「大進歩」です。

 この「大進歩」の基礎となったのが、高校1年生から2年生に上がる時の冬季練習だったそうです。北口選手が通っていたのは北海道旭川の高校で、雪でグラウンドが使えないことも多く、体育館使用も各部交替制のため、週に1回くらいしか使えませんでした。そのような環境でも、除雪したスペースに人工芝を敷き、人工芝の上でダッシュやハードル、ミニハードルなどの基礎的なメニューをこなしたり、体育館を使えるときはハンドボール投をやり投の練習方法で投げ続けました。

 このようにできることをこつこつと積み重ね、2年生のインターハイで全国制覇をし、現在の活躍につながっていきます。

 明日から40日以上の夏休みに入ります。ここで改めて皆さんにお願いです。

「日々進歩せよ」

 まず、夏休みの目標を「一つ」立てましょう。そして、その目標を達成するために毎日何をしたらよいか考えて実行しましょう。この夏休み、皆さんのさらなる「進歩」を期待しています。

 ※文中の北口榛花選手に関する内容は『北口榛花の原点 「やり投」に誘った高校時代の恩師の指導と「最初の約束」とは』( webSpotiva 寺田辰朗 取材・文)から引用しました。