【学校生活の様子】

卒業証書授与式

式   辞

 

 草木もようやく長い冬の眠りから覚め、生命の息吹が感じられるようになった今日の佳き日、埼玉県議会議員 宇田川 幸夫 様、八潮市議会議員 朝田 和宏 様、八潮市教育委員会学校教育部指導課長 猪原 誠一 様をはじめ、多数の御来賓の皆様の御臨席を賜り、ここに埼玉県立八潮南高等学校第31回卒業証書授与式をかくも盛大に挙行できますことは、本校にとりまして、この上ない喜びであります。御来賓の皆様におかれましては、御多用の中、御臨席を賜り、心からお礼申し上げます。

 ただ今、卒業証書を授与した卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。皆さんとは、2年間のお付き合いでしたが、一緒に行った長崎への修学旅行のことが、昨日のことのように思い出されます。3年間の高校生活のちょうど中間地点である2年生の秋、当時、まだ2年生ということもあり、出発前は、どことなく頼りない感じでしたが、見知らぬ土地での生活や民泊など、初めて経験する様々なことを経て、皆さんは大きく成長しました。旅行後は、部活動や生徒会活動等で3年生のいわゆる引退により学校のリーダーとしての役割を引き継いだこともあり、旅行前とは見違える姿で学校を支えてくれました。人間は、様々なことを経験することで、本当に大きく成長できるということを、皆さんから改めて教えていただきました。本日をもって、人生という大海原へ旅立つそんな皆さんの晴れの門出に、万感の思いを込め、餞として、19世紀のイギリスの政治家、ベンジャミン・ディズレーリの「行動は必ずしも幸福をもたらすものではない。しかし、行動のないところに幸福はない。」という言葉を贈ります。皆さんは今、明日から始まる新たな生活に、3年前の入学式の時のように、不安や期待の入り混じった複雑な思いでいることと思います。誰でも経験したことのない新たなことに対しては、不安や恐怖を感じるものですが、その不安や恐怖に負け、行動もせず立ち止まっていては、幸福は訪れません。これまで全校集会でも皆さんに何度か話をしてきましたが、皆さんの目の前、体育館ステージの上に大きく掲げてあるまさに本校の校訓「勉学 誠実 実行」[知識を吸収し、真摯な態度で、積極的に行動する]という精神を思い出し、何事に対しても積極的に行動することで、是非幸福を手に入れてください。皆さんの幸福を心から願っています。

 話しは変わりますが、今日は、忘れもしない3月11日です。あの東日本大震災の日からちょうど6年が経ちました。ここで改めて震災で犠牲になられた方々に心から哀悼の意を表したいと思います。国においては、本日午後、6周年追悼式が開催されますので、式中の午後2時46分に黙とうを捧げるよう御協力をお願いします。当時、卒業生の皆さんの多くは、小学校の卒業式を間近に控え、卒業式が実施できるのか不安な日を送っていたことと思います。その後、皆さんは、無事小学校を卒業し、中学校も卒業し、今こうして高校の卒業を迎えています。震災で犠牲になられた方の中には、皆さんと同い年で、震災さえなければ、皆さんと同じように今、高校の卒業を迎えられたはずの人もいたことと思います。今こうして、皆さんが無事高校の卒業を迎えられるのは、皆さんの住んでいる地域に大きな災害が起きていないことも含め、決して当たり前のことではなく、多くの幸運や支えがあってのことであり、その意味において、これまで支えてくれた保護者の方や先生方への感謝の気持ちを是非忘れないでください。

 結びになりますが、保護者の皆様、本日は、お子様の御卒業誠におめでとうございます。成長された我が子を御覧になり、感慨も一入のことと、心からお喜び申し上げます。これまでの本校の教育活動に対する御理解・御協力に厚くお礼申し上げます。今後とも、良き理解者としてお子様を暖かく見守っていただくとともに、本校への変わらぬ御支援・御協力を心からお願い申し上げます。

 卒業生の前途洋々たる人生と御家族の皆さんの御多幸を祈念し、式辞といたします。

 

            平成29年3月11日

                  埼玉県立八潮南高等学校長  梶尾 勝則