教員ペンリレー

教員ペンリレー 37号

みなさん、こんにちは。

市川先生からバトンを預かりました国語科の齋藤美樹と申します。

今年の4月に八潮南高校に着任し、1学年の副担任と漫画研究部の顧問を務めております。

 

着任前から八潮南高校の生徒が歌う校歌が素晴らしいと聞いていたのですが、

残念ながら新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う休校のため、みなさんの歌う姿を見ることができません。

学校へ行く。距離を気にせず友達と他愛のない話をする。仲間と汗を流しながら部活に勤しむ。放課後に友達とお買い物や趣味を楽しむ…。

そんな「当たり前」の日常は、とても尊く有難いものだったのですね。

このような時、ふとある小説の言葉が頭に浮かびます。

 

『心で見なくっちゃ。 ものごとはよく見えない。 かんじんなことは目には見えない。』

 

みなさんは、この言葉をどこかで見たことがありますか?

これは、フランスの作家 サン=テグジュペリの作品『星の王子さま』の一説にある言葉です。私たちは常に、目に見えるものばかりに心が奪われてしまい、数値化された情報を追い求めてしまう傾向にあります。それは決して悪いことではでありません。

しかし、本当に大切なものは、可視化されたものだけなのでしょうか。

私は、このような社会情勢だからこそ、目には見えないもの例えば「人としての心のつながり」「心の寄り添い」「言葉」「優しさ」などに一層目を向けて行動することが大切だと思います。これらは何ら難しいことではありません。日用品の不必要な買い占めをしない。家で過ごす時間が長いからこそ、あえて家族や身近な人との会話を楽しむ。話す内容も「今晩の夕食は何を食べようか?」そんな些細な話でも構わないのです。

しかし、目に見えないものは厄介なもので、見えないからこそ人は漠然とした不安を抱き、その不安に押しつぶされそうになることがあると思います。そんな時はどうか1人で抱え込まないでください。みなさんが思っている以上に相談できる人や居場所が身近にあるのです。苦しい時だからこそ、お互いに助け合う気持ちが大切なのです。

 

「明けない夜はない。」この状況を悲観ばかりするのではなく、みなさんで支えあいながらこの苦境を乗り越えていきましょう。そして、この状況が終息して私たちの「当たり前」の日常が戻った時、みなさんの歌う元気な校歌を見る日を心から楽しみにしています。

 

それでは、次は私と同じく今年度着任されました島口先生にバトンを渡したいと思います。着任式でガッチガチに緊張していた私を和ませてくださった物腰柔らかい紳士的な先生です。どうぞよろしくお願いいたします。