令和元年度第3学期始業式
令和2年(2020年)が幕を開けました。もう正月7日の「松の内」も過ぎていますので「あけましておめでとうございます」ではなく、寒中お見舞い申し上げます。
さて、3学期の始業式にあたり、私からは「本校の校歌について」「身の安全を確保するために」についてお話をします。
本校の校歌の作曲者は古関裕而(こせきゆうじ)という方で「昭和の大作曲家」です。明治・大正・昭和・平成時代を生きた方で、福島県出身です。本校開校が1984年ですから、古関さんが本校の校歌を作曲したのは、恐らく人生の晩年だったのではないかと想像します。古関さんは生涯で5000曲を超える作曲をしており、有名な曲としては、「オリンピックマーチ」(1964年)、大阪タイガースの歌「六甲おろし」(1936年)、巨人軍の(第3代の)歌「闘魂こめて」(1963年)、「栄冠は君に輝く」(1948年)等です。「栄冠は君に輝く」は夏の高校野球選手権大会の歌ですので、野球部の諸君が甲子園で古関先生作曲の校歌を歌えたら素敵ですね。古関さんは、歌謡曲や戦時中の軍歌、また、学校の校歌や応援歌も作曲しています。校歌で一番多いのは、出身である福島県内の学校、大学の応援歌では、早稲田大学や慶応大学、明治・中央・日本大学等の応援歌も作曲しています。
埼玉県内では、私がホームページ等で調べた限りでは、高校については本校のみではないでしょうか。近隣の八潮中学校や潮止中学校の校歌も古関先生の作曲ですが、どのような縁で、大作曲家の古関先生が作曲してくださったのか、その経緯については、私も把握していません。もし、御存じでしたら、教えてください。古関さんの生涯については、今年4月に始まるNHK連続テレビドラマ小説、いわゆる「朝ドラ」で、現在は「スカーレット」という番組が行われていますが、その後の「エール」という番組で取り上げられます。書籍では、集英社の「鐘よ鳴り響け」と文庫本が昨年12月に出版されました。古関さんは、歌詞を見てその光景を思い浮かべて作曲をしていたようですが、その根底には戦争に負けた暗い世の中や人々の心を音楽の力で勇気づけようと考えたそうです。本校の校歌は清水義潔さんが作詞したものですが、
昇る朝日に照り映えて 果てなき果てに行く雲の
行路(ゆくて)は万里 澄みわたる
次代を担う 我等いま
真理(まこと)を目指し きわめゆく
若き光の さすところ
明るく清くさわやかな 八潮南高校
どうでしょうか?古関さんはこの詞について何を思い浮かべて作曲をしたのでしょうか。思うに、この歌は、八潮南高校生が明るい未来を作っていくことを願った、「本校生に対する応援歌」なのではないでしょうか。だからこそ、君たちには自分たちへの応援歌として、堂々と胸を張って大きな声で校歌を歌ってほしい。私はそう願っています。
2つ目は、身の安全を確保するためにです。これは毎回お話をしています。3学期は特に、夜間と雪が降った後の自転車の運転に注意してほしいと思います。特に凍った路面は滑りやすく、大変危険です。これはすべての車両について言えることです。大雪の際の対応については、本日、ホームルームで担任の先生などからプリントを配っていただきますが、よく目を通しておいてほしいと思います。大切なのは、まずは交通ルールやマナーを守ること、高校生はこの写真にあるような並列運転が目立ちます。これは一般の人から本校生のルール違反について寄せられたものですが、明らかに道路交通法違反です。ルールやマナーを遵守し、自分の身は自分で守ってほしいと思います。もう悲しい思いはしたくありません。
以上、終わります。