ブログ

2026年2月の記事一覧

校長室花暦⑮

 華道部さんから素敵な作品が届きました。

(今回の花材)

スイートピー(写真「ピンクの花:」

 鮮やかな色彩と、蝶が羽ばたいているかのようなユニークな花形、その名の通り「甘い(Sweet)」香りで、春の訪れを告げるシンボルとして人気のある花です。イギリス国王エドワード7世の王妃アレクサンドラは、スイートピーをこよなく愛し、晩餐会や宮殿の至る所にスイートピーを飾らせたため、スイートピーは「エドワード朝を象徴する花」として、イギリスから世界中へとその人気が爆発的に広まりました 。日本には江戸時代末期から明治時代にかけて渡来し、明治時代以降、その香りと美しさから急速に普及し、現代では流行歌の影響もあり、春を代表する花として定着しました。

菜の花(写真「黄色の花」)

 春に色鮮やかな黄色の花を咲かせる、アブラナの花のことで、まだ肌寒い2月頃から5月にかけて咲く「春の訪れ」を感じさせる花です。細長いさやがついており、中には黒い小さな種子が入っています。この種子を圧搾することでできるのが菜種油です。また、花菜はおひたしとして食用とされています。菜の花の咲く頃に降る雨を「菜種梅雨(なたねづゆ)」といいます。俳諧では春の風物として愛され、江戸時代の俳人 与謝蕪村は「菜の花や月は東に日は西に」と詠んだことは有名です。

桜(写真「枝」)

 桜といえば、日本を象徴する花として誰もが知る花です。旧暦を使用していた時代には、新しい1年の始まりは春とともに訪れていため、当初のお花見は桜よりも早い時期に開花する梅の花を愛でていましたが、中国から桜が伝わってきたことにより、平安時代以降次第に桜を見る風習へと変わっていったとされています。はじめて桜の花見をしたのも、平安時代の天皇である嵯峨天皇であったといわれ、天皇主催の花見が毎年開催されるようになったきっかけともいわれています。桜が日本中で愛されるようになったのかについては諸説ありますが、ほんの短い期間だけに咲き誇り、風と共に薄い花びらはさらさらと散っていくため、古来の人々が、桜によって死生観に思いを馳せたり「神聖なもの、神を思わせるもの」として、桜を崇拝の対象にしたりしていたからと考えられています。

 今回の作品が届いたのが2月3日の「節分」の日。翌日の2月4日は「立春」で、暦の上では春の始まりです。校長室にも春の到来です。

0