2023年10月の記事一覧
第103回全国高校ラグビー大会埼玉県予選 大会報告
更新がすっかり遅くなってしまいましたが、大会報告いたします。
八潮南高校ラグビー部、11年ぶりの単独出場となった全国予選一回戦が、9月10日(日)に三郷工業技術高校にて行われました。
◎試合結果◎
鷲宮高校 79 - 5 八潮南
対戦相手は、高校日本代表候補を擁する鷲宮高校。
かつて合同チームで共に戦った旧知の関係。
夏の菅平合宿では宿舎を共にした縁もある、
そして、何度も公式戦で立ちふさがってきた因縁の宿敵。
開始5分で最初のトライを許して以降、前半で8トライ6ゴールを取られ52対0。
何度もタックルをはじかれ、ボールを回されては失点。そんな展開にも、八潮南のメンバーは最後まで闘志を失うことなく挑み続けました。とくに、1年生や他部活の助っ人の多いバックスでは、⑫CTB堀内(潮止中・3年)が攻守の軸になって声を掛け、率先してプレーで示し何度も立て直します。
”チャレンジャーマインド。自分たちから、何度でも”
を選手たちは一生懸命に体現し、
本部員も助っ人もなく”ワンチーム”として一丸となってぶつかっていきました。
そして、八潮南高校はゼロでは終わりませんでした。
後半20分を過ぎた最後の局面、敵陣ゴール前で突進を繰り返す展開。ところが、チームの精神的支柱、キャプテンの③渋木(大原中・3年)が負傷により一時起き上がれず、チームに動揺が走ります。八潮南は15人。交代はできません。
しかし、再び立ち上がる姿に、チームは勇気をもらいました。奮起する八潮南メンバーに「この一本、必ず取ろう」というムードが一気に広がります。心にともされた炎が、全員に燃え広がるのが伝わりました。
ゴール前、八潮南フォワード陣が連続攻撃を仕掛けます。
スクラムハーフの⑨内田(三郷南・1年)がテンポよくボールを捌きつつ、⑤戸倉(春日部豊春中・3年・硬式テニス部)の献身的なサポートや⑧小山内(三郷前川中・3年・硬式野球部)のテンポを上げるラッシュが功を奏し、ついにゴール前5mに鷲宮を追いつめると、ペナルティを誘います。
瞬間、立て直すスキを与えず突撃。③渋木の速攻。
狙うはただ一点、真っ直ぐに白線の向こう側。
まるで、3年間のすべてをその一瞬に込めるかのように、力強く道を切り拓く。
鷲宮のFW陣の密集ど真ん中、
ともに戦った仲間やついてきた後輩たちの目に、その背中、
背番号「3」を焼き付けながら、執念のトライを決めました。
八潮南高校、意地の1トライをもぎ取って3年生の引退を迎えることができました。
引退にあたって、渋木キャプテンの言葉。
「僕たちが単独で出場するにあたり決めたこと。
どんな展開になっても最後まで気持ちの良いチームであろう。
最後まで何度でも立ち向かう。本当にその通りになった。
最後の一瞬に、繋がったと思う。」
約10年ぶりの単独チーム”八潮南”を背負った大きな体の主将は、
目を潤ませながら、いっぱいの達成感と、
4名の3年生とともに引退していきました。
大会当日はもちろん、夏休み中の練習や練習試合の際、応援に駆けつけてくれたOBの皆様、
様々な面でご支援、後押しをし、見守ってくださった保護者の皆様、
選手たちに携わり関わって下さったすべての皆様。
心より、感謝申し上げます。
3年間どころかこの一夏にも本当に色んなことがありましたが、
私たち八潮南高校選手・マネージャー一同は、
皆様の支えのお陰で最後まで立派に戦いました。
今後は、再び合同チームとなって
冬の新人大会や合同チーム大会に向けて一層頑張ってまいります。
引き続き、応援よろしくお願いします。
(以下、夏休み最終節の活動報告を、写真で振り返ります)
①8/24、夏休み最後のテストマッチ。相手は栗橋北彩高校、獨協埼玉高校。
②8/30、夏の最後の練習後、プールでクールダウンとラインアウト!?
③9/2、熊谷ラグビー場にて4年ぶりの開会式。